探偵の思い出 足立区編(浮気調査)

私が探偵として初めて勤めた事務所があったのが足立区でした。
そこで9年勤めた後に独立して今の弊社を立ち上げました。

足立区には数えきれない程の思い出がある土地です。
足立区には数多くのラブホテルが点在していて、全てのホテルを調査現場で行ったことがあると思います。

中でも思い出に残っているのは、ある依頼人の奥様からの浮気調査を受けた話です。

1週間を月曜日から日曜日まで7日間連続で勤務後を見てほしい
と調査の依頼がありました。

ところがこちらの予定が合わず、木曜日だけ別の調査予定がありお断りしました。
それでも木曜日以外の6日間を頼まれましたので調査を実施する事になりました。

結果、旦那様は6日間まっすぐ自宅に帰り浮気はしませんでした。
後日、調査報告書ができあがったのでお渡ししたい旨を伝えると

「木曜日に浮気していたから報告書はいらない」「料金も払わない」と激昂しておりました。

それでも初めにお伝えしたように、調査日程を決めて調査依頼をいただいたので、調査料金は頂かなくてはなりませんとお伝えしました。

どうやら思っていた結果報告ではなかったらしく色々理由をつけて踏み倒そうとしてこられクレーマー化してしまいました。
それでも話し合いは続き、最終的に「足立区役所のカフェじゃないと会わない」ということをおっしゃられたので報告書のお渡しと調査残金の受け取りに事に行きました。

昼頃に区役所のカフェで会うと開口一番に「そんなもん(報告書)はいらない」「金持ってさっさと帰ってください」と言われました。
しっかり仕事した分悲しかったのを今でも覚えています。
1週間くらいは凹んだんじゃないでしょうか。

それから3ヶ月程経った頃、男性のお客様からご依頼があり、奥様の浮気調査を頼みたいとのことでした。
事務所に来ていただき奥様(対象者)の情報を聞いてみると、

なんとお客様の奥様(対象者)は、数ヶ月前クレーマー化した依頼者様だったのです!

こちらも守秘義務があるので以前にあった話は伏せて話しを聞いていくと、どうやら奥様が一方的に別れを切り出していました。しかも不倫を隠しているものの旦那様には気づかれていて、職場の同僚と不倫しているらしくその相手男性と結婚したいから別れを切り出していました!
その話しを聞いた時に全ての線が結びつき全てを悟りました。

奥様は自分が不倫していて不倫相手と一緒になりたいから旦那様の不貞の証拠をとって別れようとしたんだ。
その証拠が取れず新しい相手との生活、結婚費用を減らしたくないからクレームを言って支払いを逃れようとしたのだと。

旦那様から受けた調査は50時間でした。
調査結果は、
業務中に車内での行為を複数。富士山の登山デートから貸切温泉に入った後にラブホテル宿泊 。50時間ずっと浮気が撮れました。

その報告書を旦那様にお渡しすると静かに話し始めました「ありがとうございます。しっかり撮ってくれると思ってました。実は妻が以前にこちらに頼んで自分が対象者になっていた報告書を妻の荷物からこっそり見たことがありました。その報告書に自分の写真が何百枚とあって全然気づかなかったんです。妻が不倫していることを知った時に真っ先にこちらに頼もうと思いました。相談に伺った際に、前にこちらで調査された事を伝えようかと思っていましたが守秘義務があるとおっしゃっていてその話しにも触れなかったので、更に信用できると思いお願いしました。妻と別れます」と話していただきました。

旦那様の許可をいただき、今ではその報告書は弊社の報告書サンプルとしてお越しいただいたお客様にお見せしています。

足立区にはこの話以外にもたくさん思い出がある街です。