世田谷区は東京23区の中で人口が最多です。
ですので、必然的に世田谷区在住の対象者も多くなります。
調査は対象者の自宅から開始する事が最も多く、世田谷区は調査でも頻繁に訪れます。
今回は世田谷区であった私の忘れられない【探偵の思い出】を話したいと思います。
これは私が探偵を始めて5年ほど経った頃。
当時私は、東京都足立区と豊島区にある青木ちなつ探偵調査という探偵事務所で社員として勤務しておりました。
調査部長として調査業務は一通りこなせて現場を任される立場でした。
そんな中、社長から初めて[相談→契約→現場調査→報告]まで全てを一任された案件がありました。
一貫通して初めて担当するお客様ということもあり、いつも以上に身が引き締まり、親身に寄り添いお話を伺いました。
調査内容は、依頼者様は奥様で『旦那様の浮気調査』でした。
話を伺ったところ、どうやら浮気はしていそうだが相手も分からず、会社員なのでいつ浮気するかも分からない。
ご予算的にもあまり調査時間をかけれなかったので、2つのことを絞り込む必要がありました。
①浮気をしているのはいつなのか。
②相手は誰なのか。
この2つを素行調査なしで判明させるのは難しいことですが、旦那様には1つ弱点がありました。
それは、
旦那様は一度寝たらほとんど起きないということです。(>▽<)/
私は、調査に入る前に旦那様のスマホの中身を確認してみるのはどうかと提案させていただきました。
依頼者様はそんなことを今までしたことがなかったようで戸惑ってはおりましたが、実行の意を固めました。
ですが、そこで1つ問題が生じました。
旦那様の部屋の入口はふすまになっており、建て付けが悪くふすまを引くと”キーッ”と音が鳴るそうなのです。
私はAmazonでふすまのレールに塗るだけで音が鳴らなくなる「すべロウ」(蝋の棒)をオススメしました。
依頼者様は、その場でポチりふすま問題はほぼ解決。
次は、携帯を見た後にどうやって証拠を保存するかです。
私はビデオカメラで撮影しながら回覧するようにアドバイスしました。
依頼者様は勇気を出してチャレンジしてみるとおっしゃられてその日は帰宅されました。
数日後、依頼者様から電話があり話を伺うと──
ふすま問題は解決したものの、旦那様がスマホをロックしていて見れなかった。とのことでした。
今までロックしていなかったスマホにロックをかけていたそうです。
依頼者様からスマホはAndroidで9つの点を結ぶタイプのロックとのことで、私は再び依頼者様に
「今度は私が旦那様を尾行してロックの排除方法を確認するのはいかがですか?」
と提案しました。
旦那様は、勤務先まで30分満員電車に乗って通勤するらしく、その間確認できると見立てました。
実際調査を行ってみると、案の定隣で目視確認でき、保険の為小型カメラを吊り革の方の手に持ち撮影したのもバッチリ撮れておりました。
調査時間的には2時間かからず判明し解除コードをお伝えしました。
数日後、「スマホの中身が見れました…」と依頼者様から連絡があり、事務所でお話を伺うことに。
依頼者様は神妙な面持ちで話し始めました。
「同僚の女性と浮気していました」
旦那様のLINEに相手女性とのやり取りの記録があったそうです。
依頼者様はアドバイス通りLINEのやり取りをビデオカメラに収めていたので、見せていただくとなかなか生々しい内容が確認できました。
それと同時に相手女性は既婚者ということと、2人は金曜日に会う事まで確認がとれました。
依頼者様はそんなことよりも、という表情で「小櫃さんにやり取りを見て欲しいので見てもらえますか…」と続けました。
当時20代半ばの私でしたが、この業界の最前線に立ち、浮気・不倫調査は100回以上こなしてきたので、大抵のことは驚くことはないと思っておりました。
調査現場だけだと実際の浮気のやり取り(LINE)を見る事は少なく、目の当たりにし、余りの生々しさに愕然としました。
※以下、実際のやり取りの為、気分を害する場合がございます。
ご了承ください。
相手女性「あなたのピカピカに早く会いたいな❤」
相手女性です「あなたが好きなのいっぱい入れてあげる❤」
これ以上は書けない内容のやり取りが動画で1時間あまりありました…。
私は「ピカピカ? 入れる? なんのこと??」となったことを覚えています。
要約すると「ピカピカ」とは男性器のことで、「入れる」とはプレイ中に旦那様の中に何かを入れているようでした…。
依頼者様は浮気の発覚と相手女性とのやり取りを見て困惑されていました。
依頼者様は純粋な方で、旦那様のプレイ内容にはピンときていないようで「入れるってなんですかね? 入れる方ですもんね? 誤字ですかね?」と本当に分かっていない様子でした。
依頼者様はこのやり取りをみて浮気が確信に変わり、旦那様の留守中に証拠がないかを探したそうです。
すると、押入れの奥に黒いビニール袋が見つかり、その動画を見せてもらいました。
私が見る限りでは、おしりに入れる玩具でした……。
依頼者様は「これって大人のおもちゃですか?こんな細くて変な形のものもあるんですね。なんか黒いの付いてて汚れてるんですけど、何でですかね?」と問われましたが、私は明かしても双方特はないと判断して「なんですかねぇ?」とあやふやに答えました。
とまあ、そんな話もあり、金曜日に会う約束のやり取りが見つかったので金曜日の退勤後から調査することに。
旦那様は退勤すると勤務先付近で相手女性と合流し夕食を共にしました。
2人は退店し、公園で1時間程会話をして、その日は別れました。
近くで聞き耳を立てて確認した会話の内容から、明日午前中から会う約束をしておりました。
2人が別れた後、相手女性の身元を探るチャンスでしたので、女性を追い自宅及び氏名を判明させておきました。
依頼者様に本日の調査報告をすると明日午前中から見て欲しいとの回答でした。
翌日、旦那様は外出して渋谷に至り相手女性と合流。
昼食を摂り2人は道玄坂のラブホテルに入りました。
ホテルの出入りを撮影して、この日の調査は終了しました。
後日、再度新たに不貞の証拠を取りこの案件は終了しました。
調査内容的には、いつもと変わらない浮気調査でしたが、初めて一通りを任せられた仕事ということと、やり取りの内容が衝撃的だったので私の記憶に強く残っています。
詮索すると、相手の見えなくてもいい部分まで見えてしまう場合があります。
くれぐれもお気をつけくださいませ。